フランス語の音韻論は、フランス語における音の体系を扱い、母音・子音・音節構造・アクセント・イントネーション・連結現象などを含みます。
1. 母音
フランス語の最大の特徴は、母音の豊富さと鼻母音です。
(1) 口母音
標準フランス語には約12〜13個の口母音があります。
前舌 中央 後舌
i u
y ə
e o
ɛ a ɔ
特徴:
• /y/(u)は前舌円唇母音で、日本語にない音
• /ə/(シュワ)は文脈によって脱落する
(2) 鼻母音
フランス語を代表する音の一つです。
鼻母音 例
/ɑ̃/ sans
/ɛ̃/ vin
/ɔ̃/ bon
/œ̃/ un
口と鼻の両方から息を出して発音します。
2. 子音
フランス語には約20の子音音素があります。
主な特徴:
• p, t, k は無気音(英語のように強く息を出さない)
• r /ʁ/ は口蓋垂音(のどの奥で出す音)
• 語末子音は発音されないことが多い
3. 音節構造
基本構造:
(子音)(子音)(子音)+母音+(子音)
連続子音が許されますが、会話では母音終わりになりやすいです。
4. リエゾンとアンシェヌマン
フランス語の自然な発音に不可欠な現象です。
• リエゾン:本来発音しない語末子音を次語の母音と連結
les amis → /lez‿ami/
• アンシェヌマン:語末子音が次の音節に移動
avec elle → /a.vɛ.k‿ɛl/
5. アクセントとリズム
• 単語ごとのアクセントはない
• 句末アクセントが基本
• 音節拍リズムの言語とされる
6. イントネーション
• 文の種類(平叙文・疑問文)や感情を表す
• Yes/No 疑問文では上昇調がよく使われる